「ドタキャンする」 ー おもしろ日本語紹介

Posted by on 10月 21, 2015 – 日本語いろいろ

「ドタキャンする」 ー おもしろ日本語紹介

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日本に住んだ経験があったり、日本人の友人がいる方はおわかりのとおり、日本人はふだんから時間どおりに行動しようとします。また、日本の社会でもっとも尊重される価値観のひとつは、相手を尊重することです。人に会う約束があったら時間を守り、可能であれば予定時刻よりも前に到着することが美徳とされます。

それでも、常に予定の時間どおりに行動できるとは限りません。ときには、どうしても無理なこともあります。では、人を待たせたり、友だちとの約束を直前にキャンセルしなければならないとき、何と言ったら良いでしょう。

俗語では「ドタキャン(する)」と言います。「直前に約束をキャンセルする」という意味です。「ドタキャン」は、最終段階を意味する「土壇場(どたんば)」とキャンセルの短縮形「キャン」がひとつになった混成語です。

自分がキャンセルする立場なら「ドタキャンする」、される側だったら「ドタキャンされる」です。

従来、この表現は芸能界や旅行業の業界用語でした。1990年代、より広く使われるようになり、今では一般的な言葉になりました。インターネットを検索すると、ドタキャンの発生理由やドタキャンされた人の様々な反応を読むことができます。

いくつか例を見てみましょう。

(1) 友人との会話 
 
女性 1:あれ、どうしたの?何かあった?
女性 2:ちょっと、聞いてよ。明日デートの約束してたのに、またドタキャンされちゃった!

(2)  親しい同僚あてメール 
 
ごめん!急な仕事が入って、残業になってしまいました。。

今日の飲み会、残念ながら行けません。

ドタキャンで本当にごめんなさい!!

 

(3) 謝りのお知らせ  

昨日はドタキャンして、すみませんでした。

 

ドタキャンはできるだけ避けるべきなのは言うまでもありません。どの国でも同じでしょうが、特に日本では、ドタキャンはとても失礼な行為とされます。ですから、どうしてもドタキャンせざるを得ない場合は、心から謝罪しましょう。

ちなみにドタキャンは直前の約束をキャンセルする際にのみ使います。明日の約束をキャンセルするのはドタキャンではありません。


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