あいうえおブログ!〈れ〉…「礼儀(れいぎ)」
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「礼儀」~親しき中にも礼儀あり
A:さっき、授業で先生が面白いことを言ったから、私が「先生、バカじゃないの?」って冗談で言ったの。そしたら、先生は顔は笑ってたけどちょっと怒ってるみたいだったの。なんでかな?
B:え!?先生に「バカじゃないの」って言ったの!?
A:もちろん冗談のつもりで言ったんだよ。先生はそんなことじゃ怒らないと思って。
B:Aさん、「親しき中にも礼儀あり」だよ。
A:礼儀?親しい人なのに?
皆さんもこのような経験がありませんか?
礼儀というのは、社会で良い人間関係を保つために必要な行動規範です。「礼儀正しく」とか「失礼がないように」などの言葉に代表されるように、相手の気持ちを考えて行動したり、相手に敬意をもって接したりするというのが基本的な考えです。例えば、感謝の気持ちを伝えるときは深々とお辞儀をしたり、仕事で人に会うときは服装を整えたりしますよね。
仕事で人に会うときや、初めて会う人の前では気をつけている人も多いのではないでしょうか。
しかしここで大事なのは、会話に出てきた「親しき中にも礼儀あり」という言葉(概念)です。これは、「どんなに親しい相手でも、最低限の『礼儀』は守らなければならない」という考えです。私たちは相手と距離が近くなると、言葉遣いや態度に丁寧さを欠いてしまいがちですが、礼儀のなくなった関係はいつか壊れてしまうと考えられています。これは例のように先生や目上の人だけでなく、家族や友人でも同じです。
文化によっては、相手に気を使わないことが「信頼」のしるしだと考えるところもありますが、日本では、相手への「礼儀」を守ることで「信頼」が築かれる、と考えるとわかりやすいかもしれません。「会ったら自分から挨拶をする」「物を借りたら丁寧にお礼を言って返す」「物を両手で手渡す」小さなことでも、まず身近な人からやってみてはどうでしょうか。きっと何か変化があるはずです。
Coto Japanese Academy 講師
田中久美
今回の著者田中久美先生は、ビジネス日本語コース、JLPTのN1クラス、インテンシブコースを担当されている中上級学習者に大人気の先生です。今はベトナム語の勉強にはまっています!
Coto Japanese Academy コト・ジャパニーズ・アカデミーは、東京および近県に住む海外の方向けに生活のための日本語レッスンを提供している日本語学校です。日本語プライベートレッスン、週1~2回の日本語グループレッスン、週5日の日本語インテンシブコースがあります。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。