「寿司ならできる」ーおもしろ日本語紹介

Posted by on December 4, 2015 – Article in Japanese, 日本語いろいろ

「寿司ならできる」ーおもしろ日本語紹介

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日本の伝統的食文化である寿司は、世界的に最も有名な日本料理と言えます。これほど有名になった理由は、寿司の簡素な美意識が世界の人々に支持されたからだと思います。また、覚えやすい名前や健康志向の食生活も寿司人気を後押ししました。

寿司は簡単に調理できる料理と思われています。海外から来た友人に、何か日本料理を作れるか尋ねてみると、次のような答えが返ってくることでしょう。

寿司ならできるよ。」 「もちろん、寿司を作れます。

あたかもサンドウィッチと同じように、寿司は誰にでも簡単に作れる、と多くの人が感じています。

もちろん、スーパーやコンピニでも寿司は売っていますし、手軽な回転寿司もあります。家庭で簡単に作れる手巻き寿司も人気があります。その一方では、寿司は特別な日にお店で職人さんに作ってもらって食べる料理、とも思われています。高級な寿司は外食の王であり、お店に出掛けて食べる料理という意見も根強いのです。

この寿司に対する特別な思いは、寿司職人が習得する高度な調理技能と関連しています。シャリの握り方次第で食感が変わることや、正しく握れるようになるまでに 10年もの鍛錬を要すると言われることは、広く知られています。もちろん、ネタを見極める鋭い目も必要です。このような寿司に込める情熱は、いわば水墨画にも見られる簡素な美意識とも共通します。それが寿司を一層特別な料理にしているのです。

では、最後に「なら」を復習しましょう。日本語には仮定の表現がいくつかありますが、「なら」はそのひとつです。「なら」は常に先行する文脈を指して、「その文脈が正しければ、…」を意味します。つまり、 “特定の条件を満たせば、次に述べることが可能” を表します。では、例文をみてみましょう。

例文 1:

A: 明日午後はいかがですか。
B: 午後はちょっと。午前中なら空いているんですが。

例文 2:

A: 日本語が話せますか。
B: はい、日常会話なら、できます。

 



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