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あいうえおブログ!〈て〉……「適当」の意味は二つある?

Posted by on June 29, 2018 – あいうえおブログ!

先日大学生のA子さんがこんなことを言っていました。

今日会社の面接があったんですけど、大学の先生に『適当な服装で行きなさい』と言われたので、ジーンズとTシャツで行ったんです。でも私が部屋に入ったとたん、面接官がすごく驚いた様子で、私すごく恥ずかしくなっちゃって・・・何がいけなかったのでしょうか?

A子さんは先生に言われた通り「適当な服」を着て行ったのですが、何が問題だったのでしょうか?A子さんは「適当」には2つの意味があることを知らなかったのです。

1. 「ちょうどよい、正しい、ふさわしい」

「雰囲気や目的に合わせて行動する、選択する」という肯定的な意味で、例えばこんな風に使います。

  • 外国からのお客様をもてなすのに適当な場所を探す(=ちょうどいい)
  • (試験問題で)この質問に対して適当な答えを選びなさい(=正しい)
  • 結婚相手に適当な人を探しています(=ふさわしい)

そして、もう一つは

2.「無責任、いいかげん、よく考えないで」

これは「表面だけやっているように見せて、中身が伴っていない」という否定的な使い方で、1と全く逆の意味になります。例を見てみましょう。

  • レポートを適当に書いたら怒られた(=いいかげんに)
  • (試験の時に)わからなかったので、答えを適当に選んだ(=よく考えないで)
  • この会社は適当な人ばっかり。だれも頼りにならない(=無責任な)

ちなみに、先述の「適当な服装」は2の「よく考えないで」に近く、「ラフな・自由な服装」という意味になります。

もうお分かりですね。先生は1の意味で「面接にふさわしい、ある程度フォーマルな服装で」と意図して言ったのに対し、A子さんは2の意味で解釈して、「自由な服装で」と考えてしまったのです。これは本当によくある間違いですので、皆さんも気を付けましょう。

多くの場合は文脈や相手の話し方で、1の意味か2の意味かは判断ができます。それでも、誤解がないように、指示をする立場の人はできるだけ明確に伝えることを心掛けたほうがいいですね。「適当」に指示をすると後でとんでもないことになりかねませんよ。

Coto Language Academy 講師

田中久美

今回の著者田中久美先生は、ビジネス日本語コース、JLPTのN1クラス、インテンシブコースを担当されている中上級学習者に大人気の先生です。今はベトナム語の勉強にはまっています!

Coto Langauge Academy コト・ランゲージ・アカデミーは、東京および近県に住む海外の方向けに生活のための日本語レッスンを提供している日本語学校です。日本語プライベートレッスン、週1~2回の日本語グループレッスン、週5日の日本語インテンシブコースがあります。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

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