
〈き〉→「きっかけ」は何でしたか?
「きっかけ」という言葉を聞いたり、使ったりしたことがありますか。「きっかけ」とは、「そのことが始まった理由/動機」のことです。例えば、私はサッカーが大好きなのですが、そのきっかけとなったのは2000年のシドニーオリンピックでした。
90年代後半から2000年代前半イタリアのリーグでも活躍した中田英寿(なかた ひでとし)がPKを外して負けたアメリカ戦のことは今でも忘れることができません。試合後は中田を恨めしく思ったものですが、程なくして私はそれがサッカーの常識(よくあること)であることを知ることになるのです。つまり、その試合の功労者、90分間で最も活躍した選手こそがPK戦でPKを外し、悲劇のヒロインになりがちなのです。それを知って、ますます私はサッカーが好きになっていきました。
と、このように、きっかけについて語るとき、人は雄弁になり、語るエピソードに事欠きません。「きっかけ」は、会話の糸口として、コミュニケーションツールとして、大いに役立つ言葉なのです。
では、ここで「きっかけ」を使った文型を簡単に説明しましょう。
1)私がサッカーを見るようになったきっかけは、2000年のシドニーオリンピックです。
→「(文)ようになったきっかけは、(名詞)です。」
2)2000年のシドニーオリンピックがきっかけで、サッカーを見るようになりました。
→「(名詞)がきっかけで、(文)ようになりました。」
アンダーラインの語彙や文を変えるだけで、自分の文をつくることができます。
次に「きっかけ」という言葉が登場する典型的な場面について紹介します。
Case1 (友達との会話)
A:XXくんと付き合うことになった。
B:え?全然タイプじゃないって言ってたのに。なんで?きっかけは何?
A:この前行ったライブで偶然会って。音楽の趣味が一緒だってわかったんだ。
B:へえ。
Case2(知り合って間もない時の会話)
A:Bさんって、どうして日本に来たんですか?きっかけは?
B:きっかけは宮崎アニメです。「となりのトトロ」を見たのがきっかけで、日本に興味を持つようになりました。
みなさんも会話の相手が言ったことに対して興味を持ったら、ぜひそのきっかけについて「きっかけは何だったんですか」と聞いてみましょう。きっと話が弾むはずです。
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